ブライダルフェアや式場見学に行くと「挙式費用の見積もり」を作っていただけます。
しかし、最初の段階で貰う見積は「必要最低限の費用」しか含まれてないことが多く、契約後、打ち合わせを進めていくうちにどんどん金額が上がっていくことが普通です。
なんと約8割のカップルが見積もりより支払額が上がったと答えています。
この記事では「見積額より実際の支払額が上がりやすい項目とその対策」について紹介しています。
政治家の発言と結婚式場の見積りは信じてはいけません(汗)
みんなは支払額がいくら上がったの? 平均は?
まずは先輩カップルのアンケートを参考に初期の見積もりより最終的な支払額がいくら上がったのかを見てみましょう。
最終的に見積りよりいくら上がりましたか?
- 1位:プラス100~120万円未満 24%
- 2位:プラス40~60万円未満 17.5%
- 3位:プラス20~40万円未満 12.4%
- 4位:プラス140~160万円未満 10.1%
- 5位:プラス200~220万円未満 8.5%
平均105.2万円アップ!
ゼクシィブライダル総研の調査によると、なんと1位は100万円~120万円という結果に。中には見積額より最終的な支払額が「200万円以上」上がった方もいらっしゃいます。
結婚式は「ゲストの人数」によって金額の上下が大きいので、一概に100万円アップといっても一括りにはできません。けれど平均が「見積もりより100万円アップ」とは普通の買い物では考えられない金額ですよね。結婚式は住宅についで高額な買い物と言われるだけあります。
初期の見積もりは全くあてにならないので、疑ってかかるくらいがちょうどいいです
金額が上がってしまうカラクリ
ブライダル業界の策略と言っては聞こえは悪いですが、金額が上がってしまう一番の理由は、最初に作ってもらう見積書の内容が「必要最低限の項目しか含まれていないから」です。
結婚式場側としては、やはり契約してほしいわけで、少しでも「安く」なるように見せてくるんですね。
必要最低限の項目しか含まれてないがゆえに、契約後に「あれが足りない。これもやりたい」とどんどんと希望が増えていき、「オプションの追加」や「グレードのアップ」という形で費用が上がってしまいます。
私達のほとんどは結婚式初心者。いきなり見積書を提示されても「何が足りて、何が足りてないか」なんて普通分かりません。
正直言って現在ブライダルフェアや見学会で貰う見積りは「不親切」だと思います。
見積額より上がってしまった項目ランキング
では「なぜ挙式費用が上がってしまった」のでしょうか。それを事前に知っておくことである程度の対策がたてられます。
費用が上がった理由を多い順にランキングしてみました。
衣装のランクアップと料理のランクアップが1位、2位となっております。この傾向は毎年同じです。
写真や装花のランクアップも割合としては高いですね。
つまり!見積もりを見るときは「料理」と「衣装」。そして「写真(ビデオ)」と「装花」の項目を特に重点的にチェックしましょう。
一つ一つ原因と対策を見ていきましょう。
結婚式・披露宴で費用が上がりやすい項目の原因と対策!
1位 衣裳のランクアップ
やっぱりドレスは花嫁の憧れ。こだわりがある方が多いようです。
衣裳の追加(お色直し)や、人気のドレスを選ぶなどで費用は上がります。特に芸能人がプロデュースしたドレスや有名ブランドのドレスはレンタルするだけで10万、20万円の上昇は当たり前の世界です。
- 新婦の衣装総額
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平均54.2万円
- ウエディングドレス(1着)の購入またはレンタルにかかった費用
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平均:31万円
- カラードレス(1着)の購入またはレンタルにかかった費用
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平均28万7,000円
- 白無垢(1着)の購入またはレンタルにかかった費用
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平均22.3万円
- 色打ち掛け(1着)の購入またはレンタルにかかった費用
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平均33.8万円
契約前に貰う見積もり書では
・ドレス一着のみ
・一番安いグレードのドレス
・お色直しなし
になっていることが多いので特に注意して下さいませ!
ドレスを節約するための対策
ブライダルフェアや式場見学に参加した時に作ってもらえる見積りは「衣裳が一着」「一番安いグレードのドレス」であることほとんど。「ドレスのレンタル料」そのものが見積もりに含まれてないケースも有ります。まずは「ドレスのレンタル費用が見積もりに含まれているかしっかりチェック」しましょう。
見積りの段階で「ドレスのカタログ」を見せてもらい、自分が着たいドレスを借りるといくらになるのかの目安を事前に把握しておくことも大事なことです。お色直しをしたい場合はどれくらい費用が追加になるのかの事前確認も忘れずに。
ドレス節約の一番の方法は持ち込むこと
ドレスは外部から持ち込んだほうが「持ち込み料」を含んでも安いケースがあります。持ち込み料がいくらかかるのかも確認しておきましょう。
- ドレスの持ち込み費用は必要でしたか?
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- 必要だった……63.6%
- 必要だったが会場がサービスしてくれた……4.5%
- 必要だったが、外部の衣装展がサービスしてくれた……9.1%
- そもそも必要ではなかった……22.7%
ちなみに持ち込み料は「値引き」が可能なケースもあります。最初からドレスの持ち込みを前提とした交渉・契約も視野に入れましょう。「ドレスの持ち込み料を半額(無料)にしてくれたら、契約します!」の一言で、持ち込み料が安くなったケースは数多くあります。
共済でドレスを格安でレンタルできる
こちらは対象地域が限られてしまいますが、「共済」に入っている方は格安でドレスをレンタルすることができます。例えば都民共済の場合は19,800円でレンタルが可能です。式場でレンタルする10分の1以下の費用になることも。
共済への加入が条件ですが大幅に節約できるので検討の価値はあると思います。
お色直しは本当に必要か一度考えて
結婚式のお色直しは披露宴における見せ場の一つですね。
実際に約7割近くの方がお色直しをしています。
選んだウェディングドレスが気に入っているならその一着で結婚式から披露宴まで通すのも全然ありだと思います。
実際私はお色直しをしませんでしたが、それで満足しています。
ちなみにカラードレスのレンタル料の平均は28万円前後です。お色直しをしないだけで30万円近い節約になります。
ドレスの節約方法に関してはコチラでも記事にしています。
2位 料理のランクアップ
料理のランクも重要なポイントです
- 一人当たりの料理+飲み物費用の合計
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平均:22,000円
- 一人当たりの料理費用(飲み物を除く)
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平均:17,500円
- 一人当たりの飲み物費用
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平均4,800円
やはり美味しい食事を用意することがゲストに対して最高のおもてなしと考える方は多いようです。
料理は松竹梅のように「いくつからのコース」から選ぶ形が一般的。その場合8割以上の方は「真ん中のコース」を選びます。
節約するための対策
見積もりでは「一番安いコース」になっていることが多いので、事前に料理の写真をみせてもらって希望のコースで再度見積もりを作ってもらいましょう。
特に料理はゲストの人数が多ければ多いほど金額の上昇も大きいので各コースの値段設定の事前確認は必須です。
また式場探しのときはできるだけ「試食会付き」のフェアに参加するようにしましょう。コースを選ぶ際の参考になりますからね。
こちらの記事に試食会付きフェア参加の注意点と料理節約の裏技を書いているのでよければ御覧ください。
ゲストの満足度を下げずに婚礼料理を節約する裏技
料理はコースをグレードアップすると「ゲストの人数×コースの値段」なので費用が跳ね上がります。選択が難しい部分でもあると思います。
ただ料理はゲストの満足度に直結する部分でもあるので安易にケチるのはあまりオススメしません。
●アンケートサイトによる 当サイト調べ
そこで一つ節約の裏技をご紹介します。
料理全品をグレードアップするのではなく「メイン」を含めた、1、2品だけをグレードアップする方法です。この方法だと費用の上昇を抑えながら、料理の印象をグッとよくできます。
特に「メイン」は料理の印象を左右する大事な部分。メインをグレードアップするだけでもゲストからの評価は大きく変わります。
料理は安易に節約するべきではありません。どんなに他の演出を頑張っても、料理や飲み物の印象が悪いといいイメージは持たれないからです。
せっかく駆けつけてくださったゲストの方のお礼も含めて料理や飲物のチョイスはしっかりと考えることをおすすめいたします。
3位 写真・ビデオのランクアップ
結婚式は一生に一度ですが、写真は一生残ります。どうせならいい写真、良いビデオを残したいですよね。
写真の場合は「アルバムのグレードアップ」、「前撮り撮影の追加」などが金額があがる一番の理由です。
ビデオは「撮影時間」や「画質」によって金額が上下します。インタビューを撮ったり、編集にお金を掛ける方もいます。
やはり一生残るものなので「どうせならいいアルバムを作ろう」「良い画質でビデオ撮影しよう」とどんどん金額が上がりやすい項目でもあります。
- 当日スナップ写真
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平均:21万3,000円
- 当日ビデオ撮影
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平均:19万6千円
- 前撮り(スタジオ撮影)
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平均:12万7,000円
- 前撮り(ロケーション撮影)
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平均:13万7,000円
節約のための対策
写真の場合は「データ」だけ購入すれば節約できます。
写真のデータさえ貰えれば後から自分で「格安」で良質なアルバムを作れるサービスがネット上にはたくさんあります。式場でアルバムを作ると10万円位上することが普通ですが、自分で作ると1万円以内で同じくらい綺麗なアルバムを作れちゃいます。
そもそもアルバムって見返す機会ってあまりありませんよね。スマホに写真データが入っていたほうが絶対見返す頻度は高いです。そういう意味でも「写真のデータ」さえ貰えればそれで十分。結婚式で高価なアルバムを作ってもらうのはもったいないと思います。
私達も挙式後は自分たちでアルバムを作りましたが、結婚式場にお願いする何十分の一の価格で満足のいくアルバムができました。
自分たちで作る方法は超オススメです。
カメラマンをカメラに詳しい友人・知人にお願いするのも節約の一つの方法ですが、式場側の人間じゃないのでどうしても撮影に限界が生じます(撮影のベストスポットがわからないなど)
もし外部やゲストの方に頼む場合はカメラマンの持ち込み料の確認は事前にしておきましょう。
4位:装花や飾り付けのランクアップ
装花や飾り付けは結婚式の印象を決める上でとても大切なモノですね。
ブライダルフェアに参加すると綺麗な装花や飾り付けで圧倒されることも有りますが、やはりどこの式場もブライダルフェアには力を入れているので、装花や飾り付けも豪華なものになっています。
見積りに含まれている「装花」や「飾り付け」は必要最低限であることが多いのでフェアと同じような飾り付けにならないことも。確認は絶対に必要です。
- 装花総額
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平均:17万8,000円
- メイン卓装花
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平均:7万3千円
- ゲスト卓装花(1卓あたり)
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平均:8,500円
節約のための対策
装花を節約するポイントはメリハリです。極端な話「ゲストの目につかない部分」は削って構わないと思います。
装花にお金を掛けるべき場所は「ゲストの目に入る部分」です。エントランス(玄関)やゲストが座るテーブルなどは派手にして、それ以外は抑えるなどメリハリをつけることで費用を節約でき、かつゲストの方に良い印象を残せます。
一度ゲストの目線で式場を歩いてみるのがオススメです。
装花はこだわるとどんどん金額が上がっていくものでもあります。事前に「予算」をはっきりと伝えておくことも大切です。
ブーケは持ち込めば数万円単位の節約になる
結婚式の必須アイテム「ブーケ」の相場も見てみましょう。
- ブーケ総額
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平均:5.2万円
- ブーケ1個あたりの費用
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平均:3.6万円
結婚式や披露宴で使うブーケは多くの会場で「持ち込む」ことで費用をグッと抑えられます。
会場装花の持ち込みは無理でも、ブーケやブートニアの持ち込みは可能な会場が多いんですよ。持ち込み料もかからないケースがほとんど。
ブーケを持ち込みにすることで数万円単位の節約になります。
ブーケの節約法に関しては下記もごらんください。
5位 飲み物を追加またはランクアップしたから
見積額より上がってしまった理由の第5位は飲み物の追加、ランクアップです。
結婚式で飲むお酒は格別ですね^^ゲストの方にせっかく来ていただいたのですから楽しいお酒を飲んでいただきたいですよね。
飲み物は「飲み放題」か「実費精算」かによって金額が大きく変わってきます。見積りがどちらになっているか項目を確認してみましょう。
飲み放題の料金は一人あたり3千円~4千円程度が相場のようです。ただ、飲み放題はいくつかのプランに分かれていることもあり、プランを上げるとドリンクメニューが増える代わりに、料金がグッと上がるケースもあります。
- 飲み物(1人あたり)
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平均:4,800円
- ウェルカムドリンク(1人あたり)
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平均:1,300円
- 乾杯酒(1人あたり)
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平均:1,000円
節約のための対策
ドリンクを「飲み放題」にするか「実費精算」にするかで迷う方は多いと思います。
ポイントは「ゲスト」にお酒が好きな人がいるかどうか。
ドリンクのメニュー表見せてもらい、ビールやワイン、カクテルなどの一杯辺りの値段を事前に確認しておきましょう。
例えば飲み放題の値段が3,000円。カクテルが一杯800円だとすると、一人4杯以上飲む計算だと、飲み放題のほうがお得ということになりますね。
逆にアルコールが苦手なゲストの方が大勢いる場合は、飲み放題より実費精算のほうがお得なケースもあります。
ゲストの方がどれくらいお酒を飲むのか把握するのは難しいですが、一度しっかりとシミュレーションしてみることをオススメします。
シミュレーションしてもはっきりしない場合は「飲み放題」をつけてしまうのが安心です。ドリンクの代金がいくらになるのか心配しながら披露宴を行うのは、精神衛生上よろしくないですからね。
見積もりが上がるのを防ぐための最大のポイント
最後に見積作成時の重要なポイントをお伝えしたいと思います。
それは最初の見積作成時に「自分の希望や要望を最大限詰め込んだ見積もり」を作ってもらうことです。
具体的には、
- 予想の最大人数で見積もりを作る
- オプションで迷ったらとりあえず見積もりに入れておく
- 見積もりは納得するまで何度も作り直してもらう
ということですね。
オプションなどは後から追加するより、最初に全部モリモリの見積書を作ってもらって、後から不要なオプションを削る形のほうが整理がつけやすいし、予算の目安も立てやすくなります。
最初に見積もりを作ってもらうときは「最大限の要求や希望を入れた見積もり」を作ってもらうようにしましょう。
とにかく簡単に納得せず、気になった点は何度でも確認しましょう
こちらの記事も参考にしてください
「一生に一度」にも要注意!
結婚式は高額なもの。けれど一生に一度であることも事実。
結婚式の打ち合わせでは「一生に一度だから思い切って奮発してしまおう」みたいな心理が働きやすい場でもあるんです。
結婚式は一生に一度ですが、お金だってとても大切なもの。
「一生に一度」という言葉に惑わされないで、自分にとって必要なものとそうでないものをしっかりと見極めるようにしてくださいね。
まとめ
結婚式は高い買い物ですから、数万円くらい金額が上がっても「大したことない」と考えがちですが、例え一万円でも五千円でも、節約できたら大きいですよね。
ただ、「節約に力を入れすぎて満足できない挙式をするほうがお金が勿体ない」と考えることも出来ます。お金を節約しすぎてやりたいことができずに後悔している女性を私は何人か知っています。
一番大切なことは節約することよりも「後悔しない結婚式」にすることです。
自分が何を重視しているのかを明確にして、節約するところは節約する、贅沢するところは贅沢する……のようにメリハリが大事なのかもしれません。