この記事では3大挙式スタイルである
- 教会式(キリスト教式)
- 人前式
- 神前式
の特徴と費用相場を解説していきます。
挙式の3大スタイルの特徴と相場
挙式には大きく分けてつの挙式スタイルがあります。
- 教会式(キリスト教式)
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教会式とはキリスト教のしきたりにのっとってチャペルで行う挙式スタイル。ほとんどの方が想像する「結婚式のイメージ」と言えばこの教会式のことです。
- 人前式(じんぜんしき/ひとまえしき)
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神仏の代わりにゲストを立会人として執り行われるのが人前式です。ゲスト全員に誓うのが特徴です。特に明確な決まりやルールがなく、一番自由度が高い形式です。
- 神前式(しんぜんしき)
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神社やホテル、結婚式場に設けられた神殿で行われる日本古来の伝統的スタイルが神前式です。祝詞奏上や誓盃の儀など神前式ならではの儀式があるのが特徴です。和装で行います。
*人前式(じんぜんしき)は神前式(しんぜんしき)と区別するために【ひとまえしき】と呼ぶこともあります。
あなたが実施した挙式スタイルは?
●実施した挙式形式の割合
参考:ゼクシィ結婚トレンド調査2023調べ
約半分の方が「教会式」を実施しています。やはり「結婚式」といえば教会式が人気です。
皆はなぜ「その挙式スタイル」を選んだの?
続いてその挙式スタイルを選んだ理由を聞いてみました。
- その形式に憧れていたので 41.6%
- 結婚式場の中に施設があったので 41.2%
- 施設全体の雰囲気が良かったので 37.1%
- 着たい婚礼衣装の関係で 7.6%
- 多くの人に参列してもらえるので 5.0%
(参考:ゼクシィ結婚トレンド調査2023調べ)
「憧れ」というのが選択理由の1位となりました。
結婚式は一生に一度。主人公はあくまでも新郎新婦の2人です。2人が憧れている形式で実施するのが一番だと私も思います。
どの挙式スタイルが一番費用が高いの?
どの挙式スタイルが一番費用が高くなるのかを見ていきましょう。
教会式が一番費用が高くなる傾向にあります。教会式は聖歌隊や演奏隊などが必要になってくるので、その費用がかかるためです。装花に関しては造花の場合は挙式料に含まれているケースもありますが、生花にする場合は追加料金がかかるケースがあります。
人前式は基本的に何をしても自由なので工夫次第では一番費用を抑えることができます。ただこだわりしだいでは際限なく高くなることもあるので要注意です。
神前式は挙式費用自体はそれほど高くありません。ただ新郎新婦の衣装代が高くつくケースがあるので注意が必要です。着物だけでなく、カツラや着物と一緒に持つ小物なども含めると意外と費用がかさばります。「和装のせいで他の挙式スタイルより高くなった」なんて声もよく聞くので、事前に見積でしっかり金額をチェックしておきましょう。
各挙式スタイルごとの挙式料の相場
※参考:ゼクシィ結婚トレンド調査
挙式料平均:38万3,000円
一番多い価格帯:20万~25万円
挙式料平均:35万8,000円
一番多い価格帯:10万~15万円
挙式料平均:33万7,000円
一番多い価格帯:5万~10万円
「平均」と「一番多い価格帯」の数値が大きく異なるのは、回答者の中に挙式料に50万円以上かけた方がいるので、平均が上がっているためです。
教会式とは?
教会式(キリスト教式)の相場
挙式料平均:38万3,000円
一番多い価格帯:20万~25万円
教会式とはキリスト教のしきたりにのっとってチャペルで行う挙式スタイル。ほとんどの方が想像する「結婚式のイメージ」と言えばこの教会式になるのではないでしょうか。
3大挙式スタイルの中では一番人気があります。
挙式中には賛美歌を歌うので聖歌隊や演奏隊が必要です。また挙式のプログラムや賛美歌の歌詞を記した「式次第」も人数分必要になってきます。
これらは基本的には挙式料に含まれていますが、まれに含まれてないプランもあるので見積もり時に確認するようにしましょう。
教会式は楽器奏者、聖歌隊など関わる人数や演出によって金額が変動します!
もちろん「聖歌隊や」や「式次第」は会場が用意してくれますよ。
教会式の流れ(所要時間:約30分)
新郎が先に入場し、祭壇の前で新婦を待ちます。続いて新婦が父親または親族と入場します。
列席者が全員起立して賛美歌を斉唱します。歌詞は式次第(プログラムみたいなもの)に書いてあります。
牧師が聖書で結婚や愛に関しての教えを朗読し、神に祈りを捧げます。
牧師が新郎新婦にそれぞれ結婚に対する意思を問いかけます。
「汝、病める時も、健やかなる時も、この者を愛し、支え、変わることなく愛することを誓いますか?」みたいなやつです。
結婚の先生として指輪を交換します。まずは新郎から新婦へ。続いて新婦から新郎の順に相手の薬指にはめます。
そして新郎が新婦のベールを挙げて誓いのキスをします。
新郎・新婦が手を重ね、その上に牧師が手を置いて祈りを捧げます。
その後二人の結婚が成立したことを牧師が列席者全員に報告(宣言)します。
新郎・新婦、続いて牧師が結婚証明書にサインをします。
新郎・新婦が腕を組みフラワーシャワーなどの演出を受けながらバージンロードをゆっくり歩いて退場します。その後、牧師も退場して、挙式は閉式。
チャペルの外に出てブーケトスや列席者全員と記念撮影など。
教会式は厳かな雰囲気で行われる大変神聖なものです。
教会式のメリット&デメリット
- 教会の静謐で厳かな雰囲気の中挙式ができる
- オシャレな教会が多く、映画のワンシーンのようなロマンチックな雰囲気になる
- 父親と歩くバージンロード。母親にやってもらうベールダウンなど家族との絆やつながりを感じる演出が多い
- 他の挙式スタイルと比べると挙式料が高め
- 決まりきった形式があるのでオリジナリティは出しにくい
- 楽器奏者は聖歌隊などの人数が増えると金額が増える
教会式はこんなカップルにおすすめ
- チャペルに憧れがある
- ロングトレーンのウェディングドレスでゆっくりバージンロードを歩きたい
- ベールダウンやバージンロードなど家族との絆を感じたい
- 神聖な雰囲気の中で感動的な挙式がしたい
- 挙式は神聖な雰囲気で厳かに。披露宴は賑やかに……など変化を付けたい方
- 素敵なチャペルで映画のような「愛の誓い」を行いたい方
人前式とは?
人前式
挙式料平均:35万8,000円
一番多い価格帯:10万~15万円
神仏の代わりにゲストを立会人として執り行われるのが人前式です。
教会式や神前式では結婚の誓いを神に行いますが、人前式ではゲスト全員に誓うのが特徴です。
人前式では宗教的な取り決めはなにもないので、挙式場所も式の進行も全てが自由。自分たちのオリジナリティを出すことができます。
例えば挙式中に皆で記念撮影したり、屋外や森のなかにDIYでチャペルをつくって挙式をしたり、自由度がとにかく高い!オリジナリティや個性を重視したい方にはうってつけです。
費用を抑えたければ、披露宴会場内で行えうことで大きく節約できます。
費用面でも教会式のように聖歌隊などが必要ないので、こだわらなければオプション料金などがほとんどかかりません。
人前式の流れ(所要時間:約30分)
人前式には形式がないのであくまでも例としてお読みください。
新郎新婦が2人仲良く入場。
オリジナルの言葉で結婚に対する誓を列席者の前で宣言する。
新郎から新婦へ。続いて新婦から新郎の順に相手の薬指にはめる。
誓いのキスも!
手作りの結婚証明書に新郎・新婦の順に署名。
結婚証明書は事前にゲスト全員に署名してもらうとさらに良いかも。
進行役の合図で列席者が結婚承認の拍手で場を盛り上げます。
列席者全員と記念撮影!
新郎・新婦が腕を組み、ゲストに祝福されながらゆっくり退場。
進行役から閉会の言葉で挙式は閉式。
人前式は自由とは言っても、キリスト教式をベースに進行する方が多いです。
人前式のメリット&デメリット
- 教会式と比べると費用が安く済む
- 好きな場所で挙式ができる
- 自由度が高くオリジナリティを出せる
- 結婚宣誓文や結婚証明書を自由に作れる
- 宗教的な縛りがない
- 着るものも自由。中にはアロハシャツで挙式をしたカップルも
- 自由度が高いがゆえに演出や進行を考えるのが大変
- 認知度が低いので家族や親族などから理解を得られないことがある
人前式はこんなカップルにおすすめ
- オリジナリティを出したい方
- ゲストにもガッツリと挙式に参加してほしい方
- 自分の好きな場所で挙式がしたい方
神前式とは?
神前式
挙式料平均:33万7,000円
一番多い価格帯:5万~10万円
神殿で行われる日本古来の伝統的スタイルが神前式です。
神社で行われるのが基本ですが、ホテルや結婚式場の中に作られた神殿でも行うことができます(どちらでも進行にほとんど違いがありません)
また、神社で神前式を行った後に、近場の結婚式場やホテルに移動して披露宴を行うというスタイルも人気があります。
神殿式は【家同士を結び付けるのが結婚である】という考え方に基づいているため、昔は親族だけしか列席できませんでした。
けれど最近はそんなこともなく、友人知人でも列席できるケースも増えています。
神前式の起源は意外と浅く、明治33年に大正天皇が日比谷大神宮(現在の東京大神宮)にて行われた「ご成婚の慶事(要するに結婚式)」と言われています。
費用的には教会式よりリーズナブルです。
神前式の流れ(所要時間:約30分)
神職・巫女・雅楽演奏者に導かれながら新郎新婦、親族が神殿へと向かいます。【花嫁行列】とも呼ばれ、新郎新婦・ご両親・ご親族の順に歩きます。
神前に向かって右に新郎側、左に新婦側に席につきます。その後参進の儀に参列していない親族や友人が順に入場します。
修祓とは、心身の穢れ(けがれ)をはらい清めるためのお祓いのことです。
斎主が祓詞(はらいことば)を述べ、新郎新婦、親族、参列者の身のけがれをはらい清めます。
祝詞とは神前で神様に唱える言葉のことをいいます。
斎主(さいしゅ)が2人の結婚の報告を神様に行い、末永い幸せや両家の発展をお祈りします。
「三三九度の盃」ともいわれます。新郎新婦が、大・中・小の3つの盃(さかずき)で交互にお神酒を飲み頂き、夫婦の永遠の契りを結びます。
新郎新婦が神前で夫婦になる誓いの言葉を読み上げる儀式です。基本的には新郎が読み上げ、新婦は自分の名前のみ読み上げます。
要するに教会式と同じ指輪の交換ですね。
神前式では必須の儀式ではありませんが、希望するカップルが多く取り入れられるようになりました。
神と人をつなぐとされる「玉串」を神様にお供えし、拝礼します。
神に仕える巫女が2人の門出を祝い、雅楽の調べに乗せて舞を奉納します。
両家の親族が盃のお神酒を飲み干し、親族の契りを交わす儀式。
巫女が親族全員にお神酒を注ぎ、全員起立して一斉に3口で飲み干します。
神前式を司った斎主から、二人と両家への祝辞が述べられます。
入場した時と同じ順番で退場。その後集合写真。
神社によって若干進行の順番に違いがあったり、オリジナルの儀式が入ることもあります。
にしても見慣れない言葉が多くてややこしいですね。そもそも漢字が難しい(汗)
けれど安心してください。多くの会場や神社でリハーサルがありますし、例えリハーサルがなくても、本番でその都度「巫女さん」や「介添人」が儀式の説明&サポートをしてくれるので、初めてでも全く問題ありませんよ。
神前式のメリット&デメリット
- かわいい和装を着れる
- 祖父世代には馴染み深いので喜ばれる
- 神前式は新郎新婦ふたりで行う儀式が多いので夫婦の絆が深まる
- 天候に左右されやすい(境内などを歩くため雨に弱い)
- 列席できるのが親族のみの神社がある
- 挙式料は高くないが、着物・カツラ、その他着物と一緒に持つ小物も含めるとそれなりの出費に。
神前式はこんなカップルにおすすめ
- 伝統的な日本の挙式スタイルが好きな方
- 和装を着て挙式をしたい方
- 家族との結びつきを大切にしたい方
- 落ち着いて厳かな挙式にしたい方
まとめ
3大挙式スタイルの特徴と相場を見ていきました。
どのスタイルも一長一短がありますので、自分がやりたいスタイルで挙げるのが一番だと思います。
素敵な結婚式になりますように……。